１９７５年からツアイスと共同でコンタックスブランドのカメラを製造するヤシカが１９６０年に発売した高級機ミニスターです．重厚感があり金属製カメラらしくカッコ良いデザインです．レンズは富岡光学製４群５枚と高級なクセノタータイプです．横幅はエレクトロの１４１ｍｍより一回り小さい１３６ｍｍで持ちやすいです．本カメラは電池不要のセレン式非連動露出計のＬＶ値を読み取り，レンズ先端部のリングをその値に合わせれば露出が決定されます．露光量を保ちながら絞りとシャッタ速度の組合わせを任意に変えられ高度な作画が可能で露出の勉強にもなります．メカも凝っていて巻戻し時には底蓋のスイッチをＲに回すと巻戻しハンドルがポップアップします．ピント合わせは二重像合致式連動距離計でブライトフレームは高級な明かり取り窓式，パララックス（視差）は自動補正です． 【外観】年式を考慮すると綺麗なボディです．上下カバー共メッキの劣化は無く光っています．底カバーの凹みや貼り革の破れはありません．鏡胴もエングレーブ（彫込）された文字も綺麗です．レンズ回りや先端部分の塗装に少し剥がれがありますが目立ちません． 【機能】露出計は元気に振れていて（７枚目，ＥＶ１１）ほぼ正確な値を示します．シャッタは精度は不明ですが目盛りに応じて変化します．レリーズも軽く音もイイですね．絞りも大丈夫です．セルフタイマＯＫです．ファインダは綺麗に見えています（８枚目）．ハーフミラーが劣化している個体が多いのですが本機は交換済みでブライトフレームや二重像もクリアです．距離計の無限も出ています．ヘリコイドはやや重い感じですが動きは滑らかです．シンクロ接点経由でストロボ発光ＯＫです． 【光学】レンズは目視では綺麗でクリアです（６枚目）．中玉に極く小さな汚れが見えますが写りにはまったく影響がないレベルです．フィルムを入れ試写した結果を９，１０枚目に掲載しました．光線引き無くモルトＯＫです．丸ベンチはＦ５.６ピント３.５ｍです．金属パイプの質感が良く後ろの風景のぼけも綺麗です．双発機はＦ８，周辺まで解像し発色も素晴らしいです． 　付属品は社外レンズキャップのみです．ヤシカ・ヤシノンファンの方，綺麗なミニスターの動作品です．実用またはコレクションにいかがでしょうか？ ※１９６０年発売です．一通り動作確認していますが神経質な方はご遠慮ください．